腸活には運動も必要!でも、どんな運動をすれば良いのかわからない、と迷っている方も多いのではないでしょうか。
今回は、ピラティスインストラクターであり、『ゆるピラ(ゆるくて楽しいピラティス)』の著者でもある安藤美樹先生に、腸活に役立つピラティスについて伺いました。腸に心地よい刺激を与えることで、ウエストのシェイプアップにも効果的!腸活とピラティスを組み合わせて、夏に向けて健康的で美しいボディを目指しましょう。
腸とピラティスの関係を知る
なぜピラティスは腸活に役立つの?
「腸活というと食事に注目しがちですが、摂った栄養を効率よく吸収するためにはフィジカル的なアプローチ も大切です。ピラティスは筋肉をバランス良く鍛えるため、美しい姿勢を作るのに最適です。姿勢が整うことで腸が正しい位置に保たれ、さらに血行が促進されることで内臓への血流もアップ。これにより腸の働きが活発になり、便通の改善にもつながります。腸を刺激するための美しい姿勢など、腸活のカギがピラティスにはあります。」
姿勢と腸には密接な繋がりがある
「ピラティスを行うと姿勢への意識が高まります。姿勢と腸は一見関係なさそうですが、実は密接につながっており、不良姿勢は腸にも悪影響を与えます。
✅猫背 → 腸が圧迫される
✅腹まわりの筋力不足 → 腸の働きが低下
✅反り腰で呼吸が浅くなる → 自律神経が乱れ、腸の機能が低下
まるで赤い網に三つ連なって入っているみかんのように、骨盤・肋骨・頭が筋膜の中でキレイに積み重なっていないと、横隔膜や骨盤底筋が連動して機能的に働かず、腸を活発に動かすための要素も整わないため、腸の働きの妨げにもなります。」
まずは「ピラティスの呼吸」で腸を動かす!
「ピラティスでは整った姿勢での深い呼吸を大切にしています。それにより腹筋や横隔膜・骨盤底筋などを連動させて、内臓を刺激します。この刺激が腸の働きを活性化させると言われています。」
【ピラティスの呼吸】
1.横になって自然な呼吸を繰り返し、自分の呼吸を観察する
→ 風船(肺)が広がるように息を吸い、風船の空気を抜くように息を吐く
①仰向けで膝を立てる
②体内の空気を全て吐き出す
③鼻から息を吸い、口からフーっと細く長く息を吐く

2.ピラティスの呼吸を実践!
①胸の中央 に右手を当て、そこが膨らむように呼吸する

②肋骨の横 に両手を当て、肋骨の間が開いていくのを感じる

③背中の後ろに手を置き、その状態のまま仰向けになる


④背中の後ろにまわした手を広げるように、肺に空気を入れる
写真提供:『ゆるピラ』(2023年2月)/発行:株式会社法研
いよいよ「腸活ゆるピラ」を実践!
おうちで簡単!「腸活ゆるピラ」~ マーメイド・アレンジ ~
「ピラティスで体幹の筋肉をしっかりと動かして、腸の動きを助けます。
冒頭で説明した三連みかんの話を思い出し、きれいに積み重ねてから、
息を吐き切る→余分な力を抜く→動き出す
この繰り返しが大切です。これが腸への刺激につながり、腸をマッサージしていきます」
股関節と脇を気持ちよく伸ばすエクササイズです。
写真はボールを使用していますが、 ソファなどを活用してもOK!
✔ ポイント
・ 肘と膝の間で引っ張り合う感覚をつかむ
・ 安全を確保し、無理のない範囲で実践
・ 自身の体調に合わせ、主治医などと相談しながらゆっくりと行う
【マーメイド・アレンジのやり方】
1.ボール側の脚を一歩前に出す
→ 膝よりも かかとを前 に出し、膝の角度は約120度


2.手を上げる
→ ボールと反対側の手をバレリーナのようにふわりと上げる


3.上げた方を伸ばす
① 体重を前に出した脚に移し、膝を 90度程度 に曲げる
② 手を上げている方をゆっくりと伸ばす
③ ゆっくりと腕と体を戻し、スタートからくり返す(反対側も行う)


写真提供:『ゆるピラ』(2023年2月)/発行:株式会社法研
コツは深い呼吸。体の伸びや縮みを感じながらゆっくりと動かす
「私たちは無意識に呼吸し、体を動かしています。
ピラティスでは「どの骨を」「どの方向に」「どの程度の力で」動かせば、日常のあらゆる動作が体に無理なく心地よくなるかを学びます。
コツは、深い呼吸。そして、自分の体の伸びや縮みを感じながらゆっくりと動かすことです。
今回は腸活に特化したピラティスを紹介しました。
ピラティスで「腸のマッサージ」をして、腸内環境を整え、腸の機能を高めてください。」
まとめ:
✅ピラティスは 腸活に効果的!
✅美しい姿勢を意識することで、腸の働きを促進
✅ピラティスの呼吸で腹筋や骨盤底筋をしっかりと動かす
✅おうちでできる 「マーメイド・アレンジ」 で楽しく腸活ゆるピラ!
毎日の習慣にピラティスを取り入れて、 腸から健康美を目指しましょう!
今回教えてくれたのは…
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ピラティスインストラクター : 安藤美樹さん
幼少期よりクラッシックバレエを始め、バレエ科のある専門学校を卒業。2013年インストラクターの資格取得後、ピラティスマシンを導入した整形外科で、高齢者のイスに座っての取り組みやすい集団体操などを担当。その後独立し、現在では幅広い年齢層の方にプライベートセッション・グループクラスを提供。数年前に双子を出産し育児中。著書には『ゆるピラ』(2023年2月/発行:株式会社 法研)がある。
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