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腸を良い状態にすることで体が元気になるテクノロジー

人気インフルエンサーで栄養士、腸活の料理サロンを主宰する佳奈子さん。現在のフォロワー9.9万人越えのインスタグラムでの活躍は、自身の不調を改善した“感動的な腸活体験”がきっかけでした。“腸活”は体に良さそうだけれどなにをすべきか漠然としているという人も、佳奈子さんのエピソードや実践法を聞くことでイメージがグッとクリアになりそうです。

子供の頃から悩みの肌荒れをキレイにしたくて腸活を始めました

元々デリケート体質で肌が弱く、大人になってからは乾燥する上にニキビができたりと、常に肌は荒れ放題。高級なスキンケアやエステなどのスペシャルケア、色々な美容法を試しましたが効果を得られずにいました。

20代半ばまでは保育園や老人ホームの栄養士として忙しく働いていて、特に老人ホームでは、1人で朝・昼・晩・おやつのメニューを考えて調理し、朝5時から夜の8時まで働くような生活。人の食事指導はしても自分の食事まで手が回らず、甘いもので済ませたり、揚げ物で満足したり、食べないなんてこともありました。
そんな生活をしていると、肌はもちろん髪の毛もボロボロで気持ちも下がる一方。体もだるく、朝起きられずに二度寝してしまうのが日常でした。

4年前、コロナ禍で在宅期間があったのをきっかけに、“健康的な心身を手に入れるには、やっぱり食事を見直すしかない!”と一念発起しました。

何より肌をキレイにしたくて色々と調べる中で、腸と肌が密接に関わっていると知り、腸にいい食事を意識するように。私の腸活ライフがスタートしました。

食から始めた腸活、実践したこと

1 野菜や発酵食品を積極的に取り入れる
腸内の善玉菌を増やす働きがある発酵食品(納豆・ヨーグルト・甘酒・麹など)と、善玉菌のエサとなる食物繊維が豊富な野菜をたくさん摂るようにしています。

2 自然に近い食事に
合成添加物を摂りすぎると腸内環境を乱すそう。調味料を麹に置き換えたり、有機栽培の野菜を選ぶようにしたり、できるだけ自然に近い食生活を実践しました。

3 よく噛んで食べる
単純なことですが、よく噛んでから飲み込むようにすれば、胃腸の負担も軽くなります。最低一口30回を習慣づけています。

4 良質な油を使う
加熱調理にはオリーブオイルやココナッツオイルや米油など、植物油を使うように。
腸内の善玉菌を増やしてくれるオメガ3脂肪酸が含まれる、亜麻仁油やエゴマオイルも積極的に摂っています。こちらは加熱には向かないので、ドレッシングやお味噌汁に加えます。
スナック菓子などの油は過剰に摂りすぎないように気をつけました。

まずはシンプルに食生活を見直して「腸にいいものを摂ること」から始めました。あまり過度にはならず、“できる限り健康的な選択”をするのが長続きする秘訣かと思います。

食事の他には、腸のマッサージや、ホットヨガで運動を取り入れたりもしました。

自分史上最高の肌、強い体づくりに“麹”も一役!

腸活を始めて一番変化したのはやはり肌。半年くらい経った頃から肌がグッと明るくなり、気づけばニキビ跡が消えて、シミもできにくくなったような気がします。食事から運動までトータルな腸活とスキンケアの見直しで「20年以上悩んできたのはなんだったの?!」というくらい、今が一番肌の調子がいいです。

佳奈子さんの現在の肌

様々な腸活をする中で特に効果を感じたのは麹で、その魅力にどんどんハマっていきました。手軽で美味しいから、無理なく毎食続けられたことも大きいと思います。
麹から生み出される“コウジ酸”には、シミやくすみを発生させるメラニンを減少させる効果や美白効果が期待されているそうで(※1)、それを身をもって実感しました。

また、麹の発酵過程では“酵素”や短鎖脂肪酸の中でも腸内環境を維持するために大事なエネルギー源になる“酪酸”が生成され、麹に含まれる食物繊維は腸の善玉菌を増やすのを助けます。

多角的な腸活を続けた結果、全体的な免疫力が向上したのか、体調を崩しにくくなりました。便秘によるぽっこりお腹も解消し、髪の毛もハリとコシがアップ。生活にも変化があり、それまでは毎朝眠くて二度寝していたのですが、スッキリ起きられるように。
以前は当たり前のように食べていた甘いものやジャンクフードも欲しくなくなりました。

※1参考:コウジ酸のメラニン生成抑制作用と各種色素沈着症に対する治療効果

長続きの秘訣はゆるく長く。麹調味料が手軽です!

自宅には常にたくさんの麹調味料をストックしています。

コロナ禍で思うように働けなくなったこと、以前から自由で幅広い働き方に憧れていたこともあり、3年前に会社員を辞めてフリーランスに。見ようみまねで写真を撮りS N Sで麹レシピを発信し始めました。レシピに反響をいただき、オンラインサロンで麹の料理教室をスタート。最近では企業のメニュー開発やコラボ商品を作ったりもしています。
オンラインサロンのお客様から、「腸活を始めて良かった」「便通が改善されたら気分まで明るくなった」などの嬉しい声をいただくときに大きなやりがいを感じます。

具体的な麹の取り入れ方としては、調味料をできる範囲で麹に置き換えて、ゆるっと無添加生活をしています。塩は塩麹、醤油は醤油麹、コンソメや出汁は玉ねぎ麹、ニンニク麹やハチミツや醤油麹などを合わせてソース風など。みかん麹やさつまいも麹やチョコバナナ麹など、甘味だって麹でできて、そのバリエーションは無限大。
私は麹調味料を手作りしていますが、手軽に買えるものも多くあるので、まずはそこから始めてみるのもいいと思います。

オンラインサロンでは、お料理教室をしたり限定レシピを紹介しています。

腸内環境が整うと、自然と添加物の多いお菓子などが欲しくなくなり、「水をたくさん飲もう」「ピラティスで体を整えよう」と、より健康を意識した暮らしをしようとする相乗効果も生まれました。
肌のために始めた腸活で、心も体もライフスタイルも前向きに変化できたので、腸活には感謝しかありません。

今回教えてくれたのは…

  • 発酵料理家 : 佳奈子さん

    SNSで麹を使った腸活メニューを発信する他、オンラインサロン「ゆる美腸活」を主宰。栄養士の知識を活かした簡単で説得力のあるレシピにファンが多く、フォロワーは9.9万人超え。
    @kana.cook___

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  • ライター

    井上さや

    元女性誌編集。子育て、ファッションから美容まで
    幅広い企画を担当。現在は経験を活かしてWEBを中心に執筆。
    3歳、6歳2児の子育て中。

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